たとえば「麻雀って運ゲーじゃないんだな」と気付くのは脱初心者の第一歩ですし、「将棋も意外と運ゲーだな」というのはその道を極めつつあるトッププロがたまに口にする言葉です。将棋のような二人零和有限確定完全情報ゲームでも、制限時間に追われて秒読みに入ったりすると、理屈を超えた“指運”なるものを口にする境地があるようです。
では我らがマジックはどうでしょうか?
昔も今も飽きることなく両陣営のラリーの応酬が続いていますが、そこから少しでも前進し、賢くなっていくためのヒントを探していきましょう!
土地事故はmtgの数少ない欠点だと思うが、多くのプレイヤーが土地事故がなかったら別のゲームだと思っているのには驚いた。
あなたたちは14ゲームして15回マリガンみたいな運の悪い経験をしてないからそういうことが言えるんだよ。相手が事故って勝ちを拾えてるからそう思えるんだよ。
持って生まれた運が最悪な人間からしたら、土地事故だけでなく運要素でゲーム開始前から差がつくというのは欠点。
運の要素に高い魅力を感じているなら、トーナメントで勝ったとしても運によるところが大きいわけで、上位の誰も受け取った賞品には値しないと思う(たまたま運がよく生まれついたから勝てて、賞品を得たというだけ。ふさわしくはない)
ジェスカイはカスです - あのはなに匹敵する作品を求め、今日もF木はアニメを見る
http://not2equal.diarynote.jp/201409210049391182/
意外かも知れませんが、たとえば全盛期(05年)津村プロの最高のパフォーマンス時期でも、勝率は6割ちょっと。(中略)
無論、世界最高峰のトーナメントでの安定した勝ち越しはそれだけで素晴らしいのですが、あの破竹とも言える成績からすると、ちょっと意外なのではないでしょうか。
まあだからどうだと大上段に何かある訳じゃないですが、ただ無反省に「運が悪いから」に走ってるひとは、もう少しだけ「長く」ゲームをやってみてはどうかなーと思う訳です。
MTGの運と実力についてちょっとだけ(初稿) - 放蕩記。
http://maturiyaitto.diarynote.jp/201206272154369443/
結局、運や確率の要素が絡むゲームにおいては、
・期待値的に勝率が最大になる行動をしても、総合勝率が+にならない個人
・その逆で、期待値以上の勝率を理由なく保てる個人
ゲーム人口の中に、そういう性質の個人が、常に一定の割合で存在する、というのだ。その学説は、
「運の要素が関わるゲームであっても、試行を重ねれば勝率は実力を反映したものに近づいていく」
という主張に対し、
「人間の趣味やギャンブルに費やせる時間は限られている。短い人生の中では、実力が勝率に正確に反映されるほど十分な回数のゲームを、人間はプレーできない。よって、実力が拮抗している人同士で何回戦っても、結果は偏ったものとなるし、逆に数回の世界大会優勝を以ってしても、その人が真に優秀なプレイヤーであると結論付けることもできない」
という論理で反駁していた。
MTGの、運と実力に関するジレンマ - mtg magic online drafter の日記
http://mtgboosterdraft.diarynote.jp/201306030002133180/
ばんじゅん@JB2010JB一応俺のマジックと運に関する考え方を書いておくと、『マジックに運要素が絡む』事は、勿論否定しません。しかし、『個人が運要素を持つ』事は否定します。
2014/09/21 01:46:33
個人の特性として、運がいい人と運が悪い人がいるなんて事はありえない。運がよかったか悪かったかは、ゲームや大会が終わってから言える事。
瀬畑太郎@serra2020運要素のあるゲームは負けた理由を運のせいにしやすいので、実力差がで易い。
2014/09/21 01:37:42
@serra2020 その心は?
『負けた理由を運のせいにする人は成長せず、運のせいにしない人は成長するから、両者の差は開き、結果的に実力差が出る。』ぐらいの意味ですか?
— ばんじゅん (@JB2010JB) 2014, 9月 20
@JB2010JB そんぐらいの意味です。あと実力だけの競技だと、そもそも実力が無い人はその競技から離れていくので、そういう『○○運ゲー!』って感じの、カモみたいな人間がどんどん居なくなっていきますよね。
— 瀬畑太郎 (@serra2020) 2014, 9月 20
ではここで「運ゲー」という言葉をめぐる議論をより深く考えるために、マジックの外側から理論を輸入してみましょう。
どんなゲームにも運は絡みます。ゲームを運ゲーにしないためには、運により発生しうる状況に介入できるシステムや要素があれば良いわけです。そうすることで、運を「ゲームを構成する運」として捉えることが出来るようになります。これをBuilt-in luckと呼びます。Built-in luckは次のように分けられます。
■内因的要素
内因的要素とはゲームシステムに、プレーヤーが運によって起こる事象に介入できる要素がある事を言います。例えば麻雀では、配牌やツモによる不利は、安全牌を持っていたり捨て牌を絞ることである程度抗うことが出来ます。(中略)
■外因的要素
外因的要素とは、ゲームシステム以外、特にプレーヤー自身によるものを言います。具体的には①言動による揺さ振り、ハッタリ、三味線 ②相手プレーヤーや道具の観察 ③統計 などが挙げられます。
ゲームにおける「運」の要素と「運ゲー」の違い
http://yasaibowl.com/blog/566
マジックのなかには、さまざまな運用素があります。続唱のめくれ方、発掘後の墓地の落ち方、コマ不在時になぜか決まりまくるナチュラル相殺、などなど。
しかし、オープニングハンドはそれらとは違って、プレーヤーに介入の余地があるBuilt-in luckといえそうです。
では、プレイヤーたちはどうやってそのBuilt-in luckに抗うのでしょうか。
運ゲーの最たるものは、土地事故関連かなと思いますが、マリガン一つにしてもいろいろ思考の過程があって決断しますよね。
個人的に、ああマジックを運ゲーで片付けちゃダメだなと印象に残ってる記事があります。2011年世界選手権の準々決勝、彌永選手とJoshUtterLeyton選手の日本語公式カバレッジです。
記事の最後に、彌永選手のマリガンに関する思考過程があります。
土地の枚数だけでなく、自分のデッキと相手のデッキの構成等、様々な判断基準があったことがよくわかります。
MTGの、運と実力に関するジレンマ - mtg magic online drafter の日記
http://mtgboosterdraft.diarynote.jp/201306030002133180/
そして大事なこの一戦で彌永がオープンしたハンドは、筆者にはかなり重く土地が詰まるのではと思われる手札だった。
《金屑の嵐》《ヴィリジアンの堕落者》《真面目な身代わり》《業火のタイタン》《業火のタイタン》に、土地は《根縛りの岩山》《銅線の地溝》。
土地を2枚引けばその先は圧勝だろうが、詰まったままもじもじする未来を想像して「彌永は熟慮の末、マリガンした。」と手元に書き添えていた。
現実には彌永はこの手札に関して自信を持ってキープしていた。彌永の脳内では《真面目な身代わり》をプレイするまでに起きうるシーンが想定済みであり、プランに則ってキープを宣言した。
準々決勝: 彌永 淳也(東京) vs. Josh Utter-Leyton(アメリカ) By Takeshi Miyasaka
http://coverage.mtg-jp.com/worlds11/article/002578/
土地、土地、土地、土地、土地、旅するサテュロス、森の女人像、キープしてレイドデュークに勝ちました^^
— 瀬畑太郎 (@serra2020) 2014, 9月 20
プロがこういうことをさらりと言うときでも、その背後にはいろんな展開のイメージがあって、そこから選び抜いた答えだという自信があるんでしょうねえ。
よし俺は道に落ちているゴミでもひろって地運でもあげようかな(←ぜんぜんわかってない人)。
コメント
コメント一覧 (22)
一方で計算ミスやテキストの読み違え等ヒューマンエラーで負けることがある以上完全な運ゲーとは言えない(そんなこと言ったら完全な運ゲーなんか殆ど存在しないが)。
総合すると普通に運ゲーという区分になる。世に言われる「運ゲー」も完全に運だけを参照するというのは少ない。多少の知識が必要だったりするものが多く、それらとMTGの違いは殆どないからだ。
このゲームは他のゲームと比べて手札事故の確率が高すぎんだよ。BO1じゃプロが初心者にても足も出ず負けとかザラだろ。
最初から初手に土地は何枚含むとかルールで規定しとけボケが。アリーナの手札調整なんて小賢しい真似してないでルールを変えろや。
だからこそ楽しいところもあるというか
将棋とかも好きだけど、カードみたいにやらせたりはなかなかできん
カードゲーム、麻雀、ポーカーなんかは運ゲーであり、実力ゲーなわけで
極端な運ゲー:くじ引き とか(プレイヤーの意思が介在せずランダム要素だけで勝敗が決まる)
極端な実力ゲー:将棋とかチェス とか(ゲーム上ランダム要素がなく完全情報公開)
と比較すると、実力もいるけど運で決まる部分も多分にあるってわけだから
結局自分がやるゲームに「どういう実力要素とどういう運要素があると楽しいのか」ってのが大事だよ
ほんとこれに尽きるゲームなんて突き詰めればどれも人形遊びにルールをつけたものに過ぎない楽しむための絵空事だから好きなもの自由にやらせればいい
バランス?引きが悪い?そんなのいくら考慮しても事故が起きるんだからただの運ゲーだよ自称プロ級さんw
ただ、手札事故やプレイングで対処できないパワーカードの押し付けなんかは完全に運ゲー。MTGに限らず殆ど全てのカードゲーム運ゲーと言わざるを得ない。
しかも主目的が相手の批判や攻撃になってるから定義を揃えようとすること自体が不都合
運ゲーが嫌なら将棋でもやれというけどそれでもカードゲームが好きだからやめられない
>制限時間に追われて秒読みに入ったりすると、理屈を超えた“指運”なるものを口にする境地があるようです。
これに関しては人間はおろかスパコンですらすべての局面を完全に読み切れてないゆえに生じるものであって、その問題が解決すれば理論上一手目から終局まで「定石」ができるはずだから将棋は完全な実力ゲー
5ターン連続で土地しか来なかったり、土地が全く来なかったり
運ゲー要素は結構ある。基本ドロー出来ないデッキは運要素で負けやすい。
引きに左右される時点で運ゲーなわけで技術は運に比べれば些末なレベルなんだから素直に運ゲーだけど好きって言えば良いのにw
運ゲーって言われることが嫌なら囲碁でも将棋でもチェスでもやればいいじゃん
「運に結果が左右されるゲームだけど運ゲーじゃない実力なんだ」って
じぶんがどれだけ虫のいいこと言ってるかわからんのかw
誰も否定できない=運ゲーで間違いありません
Q.ぶっちゃけ運ゲーじゃないの? テクとか言ってもアイテムの引き悪いと死ぬし…
A.(一部省略)
初めてこのシリーズをやると、アイテムの引き次第でクリアの成否が左右されることは事実です。しかし、それをひっくり返すほどの技術が存在するのもまた事実です。
中級者になるにつれて運ゲーと決め付けていたのが誤りであったことに気付くでしょう。
上級者になればバランスが悪いと感じていた36Fの壁もちょうどいいレベルに感じてきます。
しかし超上級者になってくると運の要素を排除し安定状態に持ち込むための技術で運をカバーするのも限界が見えてきます。持てる限りの技術を最大限に駆使しても尚、他のダンジョンとは異なり運に左右される状況が発生します。
結論として、このゲームは運ゲーなどではなく、プレイヤーの慣れと経験次第のゲームです。運ゲーと呼んでいいのは上級者を越えた超上級者レベルだけと言えるでしょう。
資金力や構築力が勝率を上げるものだと思っているし、チェスをやっている外人も
4chanで「MTGや遊戯王をやる奴がプレイングどうのこうの言うのは笑える。
お前ら所詮他人がデザインしたカードを使っているだけで頭悪いだろ」と
カードゲーム自体が運要素+カードパワーによる事を否定できない
実力が絡むゲームは運ゲーじゃないとするならこの世に運ゲーなんて存在しない
一度全員同じデッキで何度も対戦してみたら面白いかもしれない
ただ、リミテにおいてレアゲー(またはボムゲー)されて
「はいはいレアゲーレアゲー」とか言っちゃう自称上級者が一番嫌い
そういうのが実際に存在して、さらにはそいつが
自宅から一番近い店を根城にしてるからなお質が悪い
そいつにだけは当たらないように祈ってる
MTGは努力や思考、練習で勝率を改善できる運ゲー。
強い人は常勝でこそないが大会で勝ち残ることが多いし中級者でもワンチャンはある
いい塩梅だと思う